染からみる着物

染からみる着物

糸の状態で先に染めてから、反物に織り上げた着物を「織りの着物」と呼ぶのに対し、生糸を反物(布)に織り上げた後に染めた着物のことを、「染めの着物」と呼びます。

特に代表的なのは、三大友禅と呼ばれる「京友禅」「加賀友禅」「東京友禅」です。

京友禅は華やかなことで知られていますが、優美にデザインされた花鳥風月が色鮮やかに描かれ、金箔や銀箔、金糸などの刺繍が入って、とても華やかに仕上がっているのが特徴です。御所車や有職文様などが描かれた古典柄も、雅な趣があります。

金沢を中心に染められているのは、加賀百万石から名を得た加賀友禅です。
自然の風物を落ち着いた色合いで描き出したものが多く、中を濃く、外へいくほど薄くぼかした花を描く京友禅とは逆に、中を薄くぼかす先ぼかしを一つの特徴としています。

そして、東京地方の友禅染は江戸友禅と呼ばれ、渋い色合いが特徴的です。模様もあっさりとしたものが多く、14工程ほどの工程を分業化している京友禅とは異なり、一人の友禅師が構図から下絵、糸目糊、色挿しなど、すべての工程を行うのも、大きな特徴です。

友禅染のほかには、京鹿の子絞り、有松絞り、辻が花絞り、南部絞りなど、様々な手法を持つ絞り染めなどがあります。絞り方によって多様なデザインが可能となるのです。

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